ニュース&イベントレポート◆◆  
 

海外講習会、AHAN活動報告
■イタリアAHAN日本館 活動支援講習会
 平成17年3月8日〜15日
 
 

センターの皆さんと

本間館長は、イタリア基本道場(サムエル.オーノフリ先生)が展開するAHAN活動支援の為、ローマから南へ1時間余りのネッツーノを訪問しました。
日本館AHAN本部が支援している世界各国の施設、学校などの子供達の絵を集め「絵葉書カード」にする企画の打ち合わせが主目的で、昨年から支援している知的障害者支援施設、非営利団体「自然ソーシャルセンター」を訪問しました。
The Naturalment Centro-Sociale O.N.L.U.S.
Mr. Mauro, President of the Center

この施設は現在、知的障害のある18歳から42歳までの男性15人を収容し、スタッフ6人でお世話している民間のボランティア施設です。18歳以下の子どもは義務教育の範囲として比較的恵まれた環境にありますが、それ以上の年齢になると民間のこういった施設が大切となります。
私、アローラと夫のサムエルはこの施設にAHAN活動を展開しております。


講習会場を訪れた、Mrマウロ自然ソーシャルセンター所長
右から、サムエル先生、本間館長、マウロ所長、アローラさん

本間館長は滞在中、3日間の講習会を開き、聞きつけた合気道家がイタリア各地から集まりました。今後のイタリアに於けるAHAN活動の打ち合わせなどをした後、モロッコに向かわれました。

講習会は多くの人々の協力で支えられます

昨年と今回の講習会収入を元に、自然ソーシャルセンターに陶芸用焼釜が贈られました。陶芸はセラピーの一つとして行われており、素晴らしい作品が作られています。
イタリア基本道場アローラ記



日本館AHAN本部会長モロッコ訪問
 平成17年3月15日〜21日
 


アラウイ邸で女性たちと語る
エミリー.ブッシュAHAN本部会長

稽古中の会長

エミリー.ブッシュ日本館AHAN本部会長はモロッコの女性合気道家との交流の為、私、吉村和美とモロッコのカサブランカ、ラバト、フェズを訪問しました。
この訪問はモロッコで3年間、ある女性支援団体で活動をした日本女性、笹谷直世さんの希望を受けAHAN本部の活動として実現しました。イタリア訪問を終えた本間館長も合流し、カサブランカではモロッコ合気道連盟の方々との2日間の交流稽古も行われ、150人余りの合気道家が集まってくれました。


アラウイ先生とエミリー会長

指導する本間館長

モロッコの合気道家は大変に友好的に私達を迎えてくれ、伝統的なもてなしをしてくれました。特に元会長のアラウイ.マバレック先生のご自宅では、集まった女性合気道家と楽しい一時を過ごす事が出来ました。アラウイ先生の理解ある大きなお心に感動しました。

明るくフレンドリーなモロッコの女性たち

このモロッコ訪問に関してラバト市在住の佐野照代さんに大変なお世話になりました。佐野さんは「ラバト銀座」といわれる、ラバト駅と旧市街を結ぶ繁華街にレストランホンコンを経営され、先に紹介した笹谷さんの友人です。佐野さんの素晴らしいモロッコ人生にも多いに感動しました。ラバトを訪問される方は是非訪ねて下さい。
電話は(037)72−35−94です。駅からメディナ(旧市街)に向かって歩き、ほぼ中間地点右側の二階で、住所は261、AVE,MOHAMED Vです。


ホンコンの店内

顔なじみの店で鶏を買う照代さん


アラビックを自由にこなしモロッコ流の値切り

これを機会に日本館とモロッコ合気道家の交流が益々深まるように期待し相互の連絡、再会を約束しました。モロッコでお世話いただいた多くの皆様本当に有難うございました。
この訪問に関する感想をまとめましたのでご覧下さい。

伝統技保存師範――本間日本館館長記

新しい風 モロッコ訪問を終えて――E,ブッシュ日本館AHAN本部会長記

モロッコで出会った女性たち――吉村和美日本館スタッフ記

※編集部注 モロッコにおける写真取材は、特に家庭内などのプライベートな場合は事前に承諾を得て撮影しています。



国際合気道指導者講習会メキシコ、ブラジル大会
 伝統岩間流 斎藤仁弘塾長を招いて
 

日本館AHAN本部企画支援「国際合気道指導者講習会」がメキシコのメキシコシティーとブラジルのリオデジャネイロで開かれました。この講習会は開催国のAHAN活動の支援の為のもので、収益金は其々の施設等に還元されました。
今回は伝統岩間流、神信合気修練会肝錬塾の斎藤仁弘塾長に指導していただきました。今後、世界で活躍する合気道指導者にお願いし会を重ねることになっています。この企画のため同行した本間館長のレポートを報告します。

●メキシコ講習会
 平成17年4月7日〜11日


参加者の皆さん

指導中の仁弘塾長

AHAN日本館メキシコ(メキシコ合気道武産合気フラナンド.ロメン先生、ロシオ.アグエラ先生 www.mexicoaikido.com.mx )主催、の国際合気道指導者講習会が3日間にわたり開かれました。
米国ヒューストンで私と合流した斎藤塾長は旅の疲れも見せず最初の開催地メキシコシテーに。宿泊場所として自宅を提供してくれたホセさん宅へ。


150枚もの参加証に筆でサイン

ホセさんの曲がった木剣を直す

今回のメキシコ、ブラジル訪問は仁弘塾長の御尊父である故斎藤守弘師範の生前からの希望でした。南米から岩間に内弟子に入り、守弘師範の指導を受けた人も多く、一度はその国を訪問したいという理由でした。
開会式において斎藤塾長は、故守弘師範のお気持ちを参加者に伝え、その父の希望をかなえるため訪問したと語りました。また、開会に先立ち世界的宗教指導者であり平和主義者でもあったセント.パウロ2世の冥福を祈り参加者全員で黙祷を奉げたのち、講習会が開かれました。この講習会にはメキシコ各地から流派団体の異なる20の道場から150名を越える参加者が有りました。
この会を主催したメキシコ合気道武産合気はメキシコ合気道の草分け的指導者栗田師範から1998年に独立した歴史の浅い団体ですが、現在では独立道場でありながら150人余りの門下生を持つ道場として発展しています。さらには地方の小さな道場の仲間が集まってくれる事が指導者であるフラナンド先生、奥様のロシオ先生の人柄を表していると思います。
この会の収益金はメキシコ小児死亡率で2番目に高い「火傷」の子供達、特に医療の恩恵に乏しい、地方の貧困家庭の子供達の援助をしているミチョウ財団に還元され、閉会式において手渡されました。ま仁弘藤塾長と私は財団本部を訪問しその活動を視察しました。
www.fundaconmichouymau.org


右から仁弘塾長、ロシオ先生、イザバル氏、
治療中の子どもフラナンド先生、本間館長 

センターを訪問した一行

講習会終了後、ティオティワカン遺跡などを訪問し、つぎの指導地ブラジルのリオデジャネイロに向かいました。


教会に入りしばし沈黙の塾長 

ティオティワカンではスケッチブックを取り出す

この講習会にはIISA認定指導員米国ネバダ州リノのビンツ.サルバトリー先生(www.renoaikido.org )を招待し斎藤塾長のアシスタントとして活躍していただきました。お疲れました。


●ブラジル講習会
 平成17年4月12日〜18日


集まった各国のリーダー達と

会場となったブラジル軍の基地フォート.ド.ラメーには南米9カ国33の道場、そして、その国を代表する指導者が門下生を伴ない集まってくれました。講習会は大成功でした。

会場は世界的リゾート、リオのコパカバーナビーチ、青い空、青い海、合気道を求める多くの合気道家が流派や団体に拘らず、150人余りが3日間を有意義に過しました。


この半島の付け根が会場となった

リオを見渡す丘で仁弘塾長、本間館長

講習会に先立ち、この会でもパウロ二世への黙祷をささげました。カソリックはブラジルの国教であり、悲しみへの当然の姿として私が仁弘塾長に進言し快諾をえたものです。またこの開会式にはバスで5時間余りをついやして、合気道小林道場出身の鹿内一民師範が列席してくれました。師範はリオ近辺などに合気道を普及されたパイオニアです。私が参加者全員の前でその功績に敬意を表しました。パイオニアに対して当然の事です。


開会式にて池田主席領事
今回も、在リオデジャネイロ日本国領事館より池田敏雄主席領事がご多忙の中ご臨席くださりお言葉を賜りました。深く感謝申し上げます。学生時代に合気道を稽古されていたとあって中々のものでしたが、外交官という要職にありながら、現地の合気道家と供に汗を流し稽古をする姿に参加者は驚きを持って敬意を表しておりました。

今回の講習会は、世界で活躍している流派団体を超えたユニークな合気道指導者を招き指導をお願いするもので、それは自己組織の展開や、個人の利益を求める行為ではありません。講習会の収益は現地の施設等に還元し、「合気道」そのものの社会的評価を高め「合気道界すべて」の社会的認識を高めようとするものです。

指導中の仁弘塾長


TVのインタビューに答える仁弘塾長

このブラジル講習会を主催をしたブラジル日本館は、小さな道場が集まった団体で中央道場などというものは無い集合団体です。講習会には、ブラジルで最大のTVグローバルチャンネルや教育チャンネル、雑誌や新聞の取材が押しかけました。この発足数年の団体がこれだけ注目を浴びたのは、地域に深く溶け込んだ社会貢献、つまり「武道団体としての社会貢献」にあったからです。番組はかなり長い時間、数回放映されました。この「ポジティブな合気道情報」の恩恵はブラジル合気道界すべての利益となりました。
ブラジルAHANプロジェクトについてはこちらをご覧下さい。
■ブラジル「おかえり道場」便り
■ブラジル「お帰り道場」 第一期日本庭園工事始まる
■ブラジルAHAN日本館支援講習会
■AHAN日本館ブラジル、OSCIPを認可される
■AHAN日本館ブラジル 100年無償借地権取得

閉会式では会場に二箇所の孤児院の代表(OBRA DO BERCO HPは今私共が支援工事中です。他の一箇所、AMAR Plantaudo a Semente do Amanhaは
www.thotkom.com.br/amar)
が訪れ、収益の還元目録を仁弘塾長から手渡されました。

目録を施設代表者に手渡す仁弘塾長

目録とは、収益金をAHAN日本館リオデジャネイロにプールし、孤児院からの要請により毎月のダイパー、ミルク、紙用品、洗剤等を支給するものです。収益金が直接必要としている子供達に使う為です。
仁弘塾長は積極的に施設の訪問もされ、子供を抱き寄せ「熱くなった」と目を輝かせておりました。

今回支援した孤児院の一つを尋ねて



メキシコ、ブラジルの2週間の強行スケジュールを成功裏に終えた伝統岩間流神信合気修練会肝錬塾、斎藤仁弘塾長は疲れも見せず機上の人となりました。


忙中の閑

講習会ポスターにニッコリ

この講習会には、米国フロリダ州からIISA公認指導者のステファニー.ヤップ先生(合気道サウス.フロリダwww.aikidosouthflorida.com)がアシスタントとして参加してくれました。ご苦労様でした。
日本館館長 本間 学 記


スタッフの女性陣、ご苦労様でした



海外AHAN活動報告

ブラジル「お帰り道場」日本庭園第二期工事
 平成17年4月19日〜26日
 


このロバも大切な仲間。芝生を運ぶ

メキシコ、ブラジル講習会を無事終えた本間館長は斎藤仁弘塾長を飛行場に見送ったあと、「此れから本番」といってリオ郊外、サント.アレックスにある「お帰り道場」に造園中の日本庭園の第二期工事に向かいました。


造園前

順調に予定は進みました。

今回は本間館長と供にデンバーの日本館本部道場やレストランを建築した土木建築の専門家、日本館指導員のスコット.オイルソンさんも同行し、次期プロジェクトの企画を練ったほか、二期工事に使われた庭石の搬出作業や整地作業に、日本館本部庭園の造園工事の経験を多いに生かしてもらいました。


オーガニック園でスコットさんと本間館長

今回も皆頑張ってくれました


本間館長も先頭で

日系団体有力者、鹿田さんも駆けつける


スコットさんのアドバイスで

次期工事の地ならし


手順を練る

力を合わせて


人力のみが頼り

チェアリーダーたち


竹は大切な材料

男女みんなで


キッチンスタッフ

洗濯スタッフ


最初の鯉を離す

みんなで昼食

また現場には一期工事で活躍してくれた仲間達が再び集まり、工事は予定通り進みました。今後も工事は07年まで続きます。日程を終え真っ黒に日焼けした本間館長は、まだ乾かない洗濯物を其のままに、次の訪問地である日本に出発しました。


二期造園が終わって仲間達と

お帰り道場 ベネデット記



本間館長日本訪問
 平成17年4月28日〜5月3日
 


南米でのスケジュールを終えた本間館長は日本に飛び、4月29日の岩間合気神社の大祭に参拝、また伝統岩間流、肝練塾の斎藤仁弘先生を訪問、今回の南米講習会のお礼を述べた後、長野県松川村の響岳太鼓道場を訪問、AHAN日本館本部が主催する本年10月のブラジル、リオデジャネイロ公演の企画打ち合わせを行いました。(昨年の公演はこちらをご覧下さい。)


松川村にて


道場前にて

世話人の茅野さん宅にて


この美しい場所に響岳太鼓道場はある

皆様の心温まる歓待に一泊をすごし、東京に舞い戻った本間館長は、次期、国際合気道指導者講習会の招聘師範の要請打ち合わせのため、幾つかの合気道団体を訪問した後帰米しました。講習会については後日発表することになっております。
日本館日本支部長 菊池 記



国内AHAN活動報告

モンゴル、ガンダン寺ハンバラマ特使日本館訪問
 平成17年3月5日
 


モンゴル最高位ラマ(ハンバラマ)チョウザンツ師の命により4人のラマ僧が日本館を訪問しました。本間館長は敬意をもって迎え、チョウザンツ師のメッセージを拝受した後、デンバー寺院の建立に関しての懇談が交されました。
デンバー近郊には2千人余りのモンゴル人が生活しているといわれ、その子供達が祖国の文化習慣から遠ざかる事が心配されています。寺院の建立は、キリスト教会などの様に日曜学校などの併設も兼ね、子供達の将来の為にも、仕事に明け暮れる大人たちの心の拠り所としても建立が急がれています。
依田 記



モンゴルにコンピューター寄贈 第2便30台
 平成17年4月17日
 


AHAN日本館本部企画「新中古コンピューターを必要な国に」は、更に30台をモンゴルに発送しました。これで前回送った30台と合わせ60台となりました。
今回の送り先はモンゴルに残された唯一の寺院「ガンダン寺」が運営するサンナバザー大学です。ガンダン寺は1921年のロシア侵攻によって800を越す寺院と数千人といわれるラマ僧が破壊殺戮されたなか、唯一残った寺院です。
しかし1990年のロシア崩壊に伴なう、モンゴル自主独立時には80人余りのラマ僧であったのが、世界各国の支援、特に日本仏教界の支援により再興が進み現在では少年ラマ僧を含め800人余りがこの寺院で修行しています。
モンゴル最高位ラマ(ハンバラマ)チョウザンツ師、モンゴル大統領一行が昨年日本館を訪問したおり、モンゴル青少年の道徳教育に於ける仏教の大切さを強く述べており、若いラマ僧の教材として贈りました。
また今回の梱包品の中には此れまで通り支援している「希望学校」に贈る文房具なども同時に発送しました。
希望学校についてはこちらをご覧下さい。
■モンゴル「希望学校」支援 アスぺン講習会
■モンゴル支援校「希望学校」より元気な便り


ラマ僧も手伝い

梱包作業


梱包作業

希望学校には文房具

AHAN本部会長 ブッシュ記



日本館道場活動報告

100本受身内弟子終了式
 平成17年4月6日
 


ジェースン99,100本ご苦労様

セーラご苦労様

3ヶ月間を一期とする、日本館本部内弟子の修了式がありました。今回は内弟子のニュースを報告します。
日本館には年間100人以上の内弟子申し込みがあります。しかしその殆どは武道映画などの影響を受けた「ファンタジー派」であり、作文審査などによって内弟子を許される人は僅かの人数です。中には「幾ら給料がもらえるか?」とか30歳になる息子の内弟子を希望し、食事、ベッド、休憩時間など、細かい事を必死で尋ねる母親もいます。また、たとえ大きな荷物を持って内弟子に入っても、いろいろな理由で自主的に出て行ったり、追い出されるケースも有ります。此れまでの最短内弟子は3時間というもので、こういったケースの方が日本館スタッフにとっては時間の無駄とはならないのですが、銀行、スーパー、などを案内し、あれこれ内弟子ルールや生活を指導した1−2週間後にいつの間にか出て行かれたのでは「何とか内弟子の目的を達成してやろう」と応援している内弟子担当のスタッフにとっては本当に残念な行為を残されてしまうのです。こういったケースの人は内弟子に入る前に、家族友人に「大いなる決心」を宣言しており、それが挫折した特には当然「自己に有利」な言い訳が必要となります。日本館にとってこういった「ドロップアウト内弟子」による自己弁護のための日本館の中傷が一番迷惑な行為です。
日本館で内弟子生活を修了した人は、1期―4期、或いは8期に限らず、小さいながらも必ず終了のお祝いをし、ネームタッグが道場内の内弟子修了者ボートに付けられます。これまで素晴らしい内弟子達が、自分で決めたゴールを納め、実社会に戻り活躍しています。
今回、1期を修了したのはノースダコタ州出身のジェースン.オースダット君とアイオワ州出身のセーラ.レダーさんの2名です。この2人は最も寒い期間の内弟子生活でしたが極めて自主的に(私共は「手の掛らない子」といいます)毎日の修行スケジュールをこなし、修了しました。修了式では袴メンバー全員による100本受身の儀式?を受け、送別会のパーテーで祝福されました。

以前から日本館内弟子を修了したと自称する者が居ることを確認しています。満期修了者は日本館に記録保存されていますので不審な点がありましたらお問い合わせ下さい。
内弟子コーデネイター ジム.ホーガン記



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