ニュース&イベントレポート◆◆  
 

■日本館 秋のトピックス
 
 

2003年もあと3ヶ月。只今日本館滞在中の日本支部副支部長の私、宍倉が最近の話題をお知らせします。

合気エキスポ03参加
 平成15年9月19日〜21日 
 
ネバダ州ラスベガスで開催された合気ジャーナル主催「アイキエキスポ03」に本間館長、指導部指導員3名が指導および演武のため参加しました。クラスに参加下さいました皆様有難うございました。主催者の合気ジャーナル編集長スタンレ−・プラニン氏、副編集長木村郁子氏、及びスタッフの皆様、関係者の皆様ご苦労様でした。この会における本間館長の演武ではブラジルの山村の小さな合気道道場の子供からプレゼントされた木の枝の皮を無造作に剥いて作った木剣を使いました。子供用のため中心部に4パウンドの鉄心を入れて重くして使用しました。演武前には「世界には稽古着、木剣など買えないながらも熱心に合気道を稽古している人々が沢山いることを忘れないでほしい」というメッセージが会場に告げられ、高価な稽古用品に傾きがちな最近の傾向を批判しました。使用した木剣は再びブラジルの道場に戻されます。

初心者クラス開講
72名の参加者で始った今年5期目の初心者クラスが終了、まもなく今年最後のクラスが始ります。昨年同様500名を越える初心者が日本館の道場で稽古することになるでしょう。道場にとって初心者は先輩達が自己を映し出す重要な存在です。初心者クラス指導は日本館の最も大切なプログラムです。
●初心者クラススケジュール
10月13日より SEC.1 月&水 6:30-7:45
10月14日より SEC.2 火&木 6:30-7:45
10月18日より SEC.3 土&日 8:30-9:45
11月04日より SEC.4 火&木 7:45-9:00
各クラス12回出席可能ですので、6週間という事になります。
その次のクラススケジュールは1月5、6、10、27日が各クラスのスタート日になっています。

テルユライド 山道場訪問
 平成15年9月28日〜30日
 
本間館長、宍倉日本副支部長はコロラドの南西にある高級リゾート地テルユライドの「山道場」(リック・トンプソン指導員)を尋ねました。この訪問に関するコラムがあります。
館長コラム "ナビのない旅"をご覧下さい。

●秋期課外研修で日本館訪問  
秋に入り小中高等学校の日本館訪問が活発になりました。訪問は春と並んで年々増加しています。子供達は日本館ボランティアスタッフによる折り紙、書道、日本語、日本史、常民文化など年齢に会った日本文化デモやレクチャーを受け、昼食は日本館DOMOレストランで日本食、という2時間余りの訪問です。日本館内の常民文化資料や日本庭園、農家風デコのレストランなどは子供達には大変興味を引くらしく喜ばれています。費用は昼食を含めて10ドルですが7ドルは日本館AHAN活動に使われます。今月だけで250名以上の訪問予定があります。ウイークデイのこのプロジェクトのために多くの日本館スタッフが自己の仕事を抜けて協力してくれています。

モンゴル留学生帰国送別会
 平成15年10月4日
 
日本館で内弟子修行を終え今年8月に合気会初段となったボルド君が6年間のアメリカ滞在を終えてモンゴルに帰国する事になりました。其の送別会が日本館ゲルで開かれました。会には彼の人柄を表すように日本館生、在デンバーモンゴル人の方など多数が集まり賑やかな会となりました。日本館有志一同からは送別金も贈られました。帰国後は将来の合気道指導者として頑張ってくれる事でしょう。本間館長からは「アメリカに6年間滞在したと云う事は祖国を6年間失っていた、と云う事です。祖国は大きく変わっている事でしょうが焦らず時間を掛けて新しい人生を始めてください。長い間ご苦労様でした」と送別の言葉がありました。日本館ではAHANプロジェクトの一つとして、在デンバーモンゴル人のコミュニティー紙の発行を資金面で援助しています。

秋期"木剣、杖"の集中稽古開催
 平成15年10月4日
 
日本館指導部アンドレー・ブレブン先生による集中クラスがありました。
日本館のもっともユニークな指導法である「体術と木剣、杖の相互体現」の基本となる木剣や杖の動きを確認、手直しをするのがこのクラスの目的でした。またブレブン先生の講習会企画、指導法のトレーニングも兼ねており本間館長や経験あるオフィススタッフは一切ノータッチ。自身の工夫と行動がためされる日本館の幹部指導のひとつです。

10月度「袴会ミーティング」
 平成15年10月6日
 
毎月第一月曜日の「定例袴会」が開かれ前月の活動報告、および今月の予定などが伝えられました。この中で本間館長は先月参加した合気エキスポの感想を述べました。「多くの合気道家の演武を観ることができました。本物とコピーの差をハッキリ見ることが出来た貴重な会でした。こんな笑い話があります。若旦那、時間を持て余して町をブラブラ、すると"あくび指南"の看板。丁稚をお供にそこに通いさっそく"あくび"の稽古、毎日通っては師匠からあくびの指導を受ける。幾らやっても旨くいかない、傍にいた丁稚もたまったものではない、その主人のつまらぬ道楽につい大ーーきく身体をねじって両手を上げながらウワーーと大あくび。それを見た師匠いわく、"それだ!それが最高だ!"と。皆さんも本物とコピーの価値観の違いを良く考えて下さい」と述べた後、「無抵抗の相手を右に左に投げていると自己を見失い、いつの間にか自己能力を過信してしまう落とし穴があります。特に若い指導者がその穴に落下しがちです。今回の演武者の中にも奢れる闘牛士の様なおろかな部分が目に付く演武者がいたのは残念でした。皆様も充分注意して互いに稽古に励みましょう」「他武道の演武は極めて洗練されたもので合気道家にとって警鐘となる部分も多く大変参考となりました」と結びました。稽古の後、日本庭園で懇親会、今日のメニューはコロラド産マツタケをふんだんに使った芋煮鍋、大きな鉄鍋に材料を投げ入れ、ドンブリでかき込むダイナミック料理。肌寒くなった庭で湯気を立てての豪快なひと時でした。

10月度ホームレス食事提供サービス
 平成15年10月12日
 
常連の皆さんが楽しみに待っていてくれる日本館の食事サービス。いつも通り朝稽古のあと生徒有志で仕込み、その後レスキューミッション内のキッチンに移動して調理します。仕込み量は350人分。お代わりも計算して前もって数に含めてあります。この日はいつもの常連ボランテアに加えデンバー大学日本人学生会の会長筏由加子さん、アシスタントの北沢康介君も参加してくれました。皆様ご苦労様でした。来月11月15日16日には年末基金集めの講習会を開き、冬用の手袋、靴下などを贈る費用とします。またモンゴル、ブラジルのAHAN年末活動に使われる事に成っています。この講習会はミッションでの食事提供サービスと同じ日に開かれ、講習会スケジュールの中に仕込やミッションでのサービスを組み込んだ日本館ならではの企画です。

モンゴル伝統楽器 馬頭琴クラス始る
 平成15年10月12日
 
日本館が後援するこのクラスはデンバー在住のモンゴル人の福祉活動と文化交流活動などを兼ねて開かれるもので、指導は元モンゴル国立オーケストラの奏者で日本でもお馴染みのアリンボルドさんが週二回、日本館内のゲルで行います。日本館にはこの春購入した11丁の馬頭琴があり一期生10名でスタートします。

■レポート担当■ 
宍倉好秋(41) 日本館日本支部副支部長
1981年留学で渡米、1985年帰国。勉学の傍ら日本館の活動、企画などを担当。
現在、大手建設会社に勤務、長期休暇で日本館滞在中。           




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